a-sol 生産、物流現場カイゼン研究会 中国支店

門脇社長との出会いは、上海でのビジネスパートナー候補として共通の知人から紹介されたことだった。他にも二社ほど候補があり、正直なところ門脇社長は三番目だった。しかし、まず彼の上海事務所を見てびっくり！そして彼と話して意気投合。ほぼ即決で彼の会社と事業提携することにした。

実は、私にも米国滞在30年、シリコンバレーで会社を立ち上げて20年という経歴があり、海外で長年頑張ってきた門脇社長との共通項は多い。製造業向けのIT事業に関わっていることも同じだ。しかし、それ以上に彼の上海事務所で受けた感銘が大きかった。一言で言えば「活力に溢れた仕事場」。しかもそこで働いているのは中国の若者たち。ざっと見て40～50人が広い空間で来客に対応したり、電話で話したり、パソコンを囲んで相談したりと、とにかく活発に仕事をしていた。

そして、それを演出していたのは実に門脇社長自身の経営スタイルだった。壁には様々なグラフが貼られ、誰がどれだけ頑張っているか、売り上げや業績はどうなっているか、プロジェクトは今それぞれどういう状態にあるか等々、とにかくいろんなことを「見える化」して社員をやる気にしている。社長室の壁は透明なガラスでオフィス全体を見渡すことができ、同時に常に社員と話ができるオープンな雰囲気を作り出していた。

これだけのことを日本で実行するのも決して簡単なことではない。それを海外で実行し、多くの中国人をうまく取り込んで活用しているのは実に素晴らしいことだ。私もアメリカで経験しているが、日本企業は海外で苦戦することが多い。門脇社長のビジネススタイルは、そんな日本企業には非常に参考になるだろう。