おはようございます。
カイゼン研究会です。
海外駐在ニュースでは
ちょっと気になる中国・東南アジアの時事ニュースをお届けします。
(現地社員との話のネタに使っていただければ嬉しいです。)
9月初週に
上海の地下鉄で値上げ検討が開始されたことが
大ニュースになりました。
2005年に運賃が設定されてから
20年以上同じ状態が続いていましたが
価格見直しについて
政府が公聴会を開いた段階です。
まだ
最終的な料金や実施日などまでは
決まっていませんが
現状の初乗り
3元/6Km
その後10Kmごとに1元増えていくという
運賃体系から
3元/Kmもしくは4元/6Km
そこから10Kmごとではなく
さらに細かく加算していくような計算が検討されています。
平均としては
価格は1元前後上昇する予定だそうですが
やはり、それでも安く感じます。笑
東京などと比べると
2~3倍は違っており
距離が延びるほどその差は広がっていきます。
単純に
物価や人件費の差で
この違いが生まれている訳ではなく
運賃への考え方に大きな違いがあることが原因です。
すごくざっくり費用で見ると
・投資した建設費
・運営費
この2つになるのですが
中国では
この運営費のおよそ半分が
運賃で回収するような計算になっています。
(他は政府支出)
一方日本は
・減価償却(建設した資産)
・運営費
これを両方とも
運賃で回収していくような考え方なので
まったく同じ
建設費、人件費、物価だったとしても
運賃は中国より高くなるようになっています。
(もちろん建設の際に国からの補助が3割ほど出ているので、建設費、運営費のすべてを利用者で賄っている訳ではありませんが。)
なので
中国ではそもそも
投資を回収するという前提がないので
運営費も財政負担、
建設費も政府と負債になっており
コストや投資から逆算して
価格を決めるという風にはなっていないのです。
しかし
上海での地下鉄は
2005年時点では119Kmでしたが
現在は818Kmにまで拡大しており
距離と利用者が比例するわけではないので
距離が延びるほど
運営費だけでも財政負担の割合は
増えていきます。(利用者負担の割合が低下)
その割合の見直しが
今回の値上げの背景になってきます。
しかし、
一部報道では
政府の土地売却利益の減少
土地財政悪化のせいだと言われていますが
こちらは
どちらかというと
建設費を賄っていたものなので
土地収入減による
地方債務の悪化などは
長期で見ると
今後の地下鉄や高鉄拡大に
影響を与える現象になってきます。
今回の値上げは
70年代、80年代の民営化前の
国鉄と少し構造は似ています。
(日本ではもっと急激なショックでしたが)
運賃は国が決めていて
建設や運営費用などは
鉄道会社がメインだった
維持費が上がっていったり
石油ショックの影響もあったりするのですが
運賃は上げられないので
赤字が累積されていく。
そんな中
もう限界だと政府が判断し
債務のカット、合理化に加えて
運賃の50%アップに
踏み切るということがありました。
その後
民営化もあり
一定の制限内では
運賃は独自で決めることも可能になっていきます。
(原価から逆算して合理的な範囲で)
中国では
財政が限界を迎えたから
一気に値上げとはならず
徐々に
負担割合を修正するための
価格調整の手順を踏むことができています。
ちなみに
日本の新幹線の運賃も同様の考え方で
原価に基づいて、運賃での回収を考え価格ですが
中国の高鉄の運賃は
需要に応じて、
利用者が使えるかどうかという点で決めており
原価回収起点ではない
運賃の決め方になっているという部分では
同じような構造になっています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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いつもコメント、ご感想ありがとうございます。
また楽しみにしておりますので、いつでもメールくださいね。
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