おはようございます。
カイゼン研究会です。
海外駐在ニュースでは
ちょっと気になる中国・東南アジアの時事ニュースをお届けします。
(現地社員との話のネタに使っていただければ嬉しいです。)
中国政府の発表で
国内需要の統計である
全国小売金額のシェアが
県郷が約39%
都市が約61%になり
農村における消費の割合が
上昇しているというのがニュースになりました。
え、約40%も
農村での消費が占めるの?
そんなに高いの?
と思ってしまいます。
よくある
政府の発表などでは
「都市部vs農村部」
というイメージで発表されており
毎年、
国の目標でも
「都市人口比率の向上」
というのが掲げられ
近年では
都市人口比率が約68%
農村人口比率が約32%
までになっています。
(2000年頃は逆でした)
なぜ国として
都市人口比率を上げたいか?というと
国の発展段階にもよりますが
農村の生産性が上がり
余った労働力が
都市部の工業に流れ
工業が発展する。
工業が発展すると
産業の集積効果も上がり
(企業や個人間の学習やマッチング)
仕事もより増えるので
より人口の都市集中が進む。
という
経済学的に2つのロジック
・経済発展が進むと都市化する。
・都市化すると生産性が上がる(集積効果)
があったため
国のKPIとして
人口の都市化を掲げて
順調に進めていた背景があります。
冒頭に戻ると
そんな毎年公表されている
人口比率が頭にあったので
都市人口比率が約68%
農村人口比率が約32%
なのに
農村の消費額シェアが約40%という
ニュースを見たので
え、こんなに高いのはおかしい。。
となったのです。
(都市部の方が賃金も高いのに)
これは
私の勘違いで
中国を単純に
「農村と都市でわける」と
思い込んでいたことが原因でした。
実際
よく見てみると
中国の統計データというのは
区切り方がかなり複雑です。
都市部と農村部と
分けたりしていますが
実際の統計は
市街化の度合いにもとづいて
・城区(市街化/中~高)
・鎮区(市街化/小)
・郷村(それ以外)
この3つに分類されています。
例えば
上海市だから全て城区に
分類されるかというと
そうでもなく
上海市内でも
エリアの市街化度合い
(建物、道路、住宅の連続性)によって
3つに分られています。
そして
都市人口、
農村人口で区切るデータを出す時は
・城区・・都市人口扱い
・鎮区・・都市人口扱い
・郷村・・農村人口扱い
になる一方
ニュースになった全国消費金額シェアでは
・城区・・都市消費扱い
・鎮区・・県郷(農村)消費扱い
・郷村・・県郷(農村)消費扱い
というデータの取り方で
鎮区の扱いが
人口データと
消費データで異なっていたのでした。
何を細かいことを言っているんだ
と思われるかもしれませんが
このデータを詳しく見ると
すごく自分の思い込みに気づかされ
単純に都市vs農村では見えなかった
特徴が分かってきます。
現在の人口比率と消費シェアを比べると
■人口比率
・城区・・約41%
・鎮区・・約23%
・郷村・・約36%
■消費金額シェア
・城区・・約62%
・鎮区・・約25%
・郷村・・約13%
となっており
やっぱり
都市の城区の消費が
人口割合に対して高く
農村は人口割合に対して
低いことが分かります。
しかし
特に面白いのは
鎮区の人口比率と消費金額シェアは
ほぼ同じであり、
このエリアの人たちが
平均的な
中国人の消費、購買力を表している
しかも他より成長率の高い中間層に
なっているということです。
(この文章内では過去のデータの変遷や成長を書ききれないのですが、今まで成長のエンジンだった城区の消費の成長が止まっている。)
この鎮区というエリアを
表現すると
中国の大都市ではない
地方において
市場や病院や
飲食店、行政サービスも揃っている
小さな市街地。
だけど
車で5分、10分走ると
農村に着くような場所です。
こういった街(鎮区)が
中国の今の経済の
主役になっているのです。
今まで
都市部と農村部という見方を
してしまっていたのですが
人口の都市比率を高めてきた裏側には
たんに農村から大都市に
労働力を移動していたのではなく
鎮区という中間都市が
育っていたことに
あらためて気づかされました。
(完全にステレオタイプで、わかった気になっていました。私だけならすみません、、)
今回の発表でも
政府はこの鎮区を重点として
位置付けており
農村の消費シェアが低いから
補助金で上げよう。などではなく、
低迷する国内消費に対して
大都市ではなく
鎮区を中心として
発展させることで
周りにある農村をつないだ
経済圏作りを進めています。
2023年から
この3エリアをつなぐ
物流、インフラ、ECの配達拠点などが
整備されてきて
鎮区では
生活に必要な消費や医療は賄えて
不便のない環境が整ってきています。
そして
今回、この統計にもとづいて
具体的に発表されているのは
消費の質を上げるというのを
今後の5年間で進めるということでした。
有名チェーン店、ブランドショップ、
大規模ディスカウントショップ
老人ホームなど
まで充実させ
今までの
生活に必要な日用品を買う場所から
大都市と変わらない消費が可能になる場所として
農村と鎮区を結合していき
鎮区への人口移動によって消費を上げていく
方針が取られています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
P.S
皆さんコメント、ご感想ありがとうございます。
中国での晩御飯や接待の場所が変わってきた話に、大変面白く読ませていただきました!
また楽しみにしておりますので、いつでもメールくださいね。
P.S
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