いつもお世話になっております。
一般社団法人 生産物流現場カイゼン研究会 中国支店の鳥枝です！
（
http://www.a-solsh.com/staff_details07.html）
先月は出張のため、鹿児島県へお邪魔しておりました。
地鳥の刺身にさつまあげなどおいしいものがたくさんですよね。
さて、今回のNewsLetterでは現場カイゼンを効率に進めたい！もしくは目下推進中！
という方々のための内容でお送りしたいと思います。
カイゼンと一言に言ってもいろいろなカイゼンがあります。
レイアウトカイゼン、作業カイゼン、工程カイゼン、物流カイゼン、品質カイゼン、要領書の作成（改訂）…など多岐に渡ります。
しかしながら、様々な現場を拝見させていただくと、社内でカイゼンを進めてみても徐々に動き出したかな…と思い始めたころになんだかカイゼンが進まなくなってしまっている…カイゼングループのモチベーションが極端に下がっている…というような悩みも少なくないようです。
なぜ、このような状況が起こってしまうのでしょうか？
大きく分けると下記の2つのケースに当てはまることが多いような気がします。
1.優先して進めるべきカイゼンの順序がはっきりとしていない。
2.カイゼンの効果を実感できない（モチベーションが上がらない）。
今回の私からのNewsLetterでは1.についてピックアップしてみますね。
分かりやすく説明するために組付けラインがメインであるAという工場を例に話を進めてみます。
A社では社内で改善グループを結成し、カイゼン活動が順調に動き始めた…かの様に見えていました。
しかし、時間が経つにつれて総経理は以下の3つの変化に気づきました。
【変化1】
最初は目についたものを手当たり次第にカイゼンしてみたものの、カイゼングループがそれ以降なにをすればいいのかわからなくなってしまっている。
【変化2】
ウチの工場には作業要領書がないので私が作ります！！と話していた係長は折角要領書を作っても、様々なラインで小さなカイゼンをやるので要領書の書き直しばっかりが仕事になってしまって萎え始めている。または、要領書の書き直しが面倒になってしまって現実の作業と作業要領書の内容に食い違いが出てしまっている。
【変化2】
レイアウトカイゼンに着手したグループが、レイアウトカイゼンをやらせてください！と意気込んでいたが、話を進めるにつれて様々な部署の意見がでてきてしまい話ばかりが大きく膨らんだ挙句、結局数か月前から何も進んでいない。。。
総経理は困り果ててしまいました。
カイゼングループを結成した後に「最初はカイゼングループも和気あいあいとしていて良いスタートを切っていたと思っていたのに…なんでこうなってしまったのだろうか…」と。
実は、効率的な改善を進めるためには明確な順序があります。
先に答えを言ってしまいますと…
作業（工程）カイゼン
↓
ライン改善
↓
レイアウトカイゼン･作業要領書の作成（改訂）
の順番になります。
※組立ライン改善の場合
作業（工程）カイゼンから進めていくことで、まず上述した【変化1】の部分を解決することができます。
なぜなら、最初に作業（工程）カイゼンを集中して行うことで以前よりも作業効率が上がり各工程のサイクルタイムが下がってきます。
そうなることで、各工程間の時間の差が現れます。
そしてここからライン改善が始まります。
この時間の差（時間の山谷）を山積表で分析し、山と谷を無くし平坦になるよう、作業の再分配を行うことでライン全体のタクトタイムとサイクルタイムが均一になっていきます。
結果として、ラインの生産台数が上がるというわけです。
ここまでにカイゼンされた後の作業内容やライン改善により各工程に再分配されたを作業を元に作業要領書を作成します。これで、【変化2】の要領書を何度も書き直す係長の手間も省くことができ、効率的に帳票作成を進められます。
最後にレイアウトカイゼンへと進みます。ここまでカイゼンを進めてきたことで作業効率UPによる工程数の減少や作業台カイゼンによる作業台の面積縮小などによりライン全体の長さや面積に変化が現れます。
また、カイゼングループ全体のカイゼン技能も上がってきた頃なので、各ラインの配置や部品供給、空箱回収の在り方などについてもあるべき姿が見えてきており、より具体的な意見を交えながらレイアウトカイゼンを効率的に進めることが可能となります。
これで、【変化3】にあった様々な部署の意見にもラインの実情とあるべき姿を考慮しながら様々な意見の取捨選択ができるようになります。
御社のカイゼングループは上記の“順序”を意識してカイゼンを進められていますか？一度、カイゼンのテーマを見直し、順序を整えてあげてみてくださいね。
とはいえ、作業（工程）カイゼンで躓いてしまっている…成形や機械加工の現場はどう改善すればいいのか？ウチは在庫が多すぎて困っているんです…などお悩みの方はご相談くださいね。
中国12年、1861社のカイゼン実績を持つ当研究会がもっと儲かる現場を作りたい！皆さんをサポートいたします。
次回、私からの定期カイゼン通信では、今回お伝えできなかった、2.カイゼンの効果を実感できない（モチベーションが上がらない）。
を解消するための“従業員のカイゼンモチベーションを簡単に上げてしまうテクニック”をお伝えしますね。
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会 中国支店
鳥枝 将光
＝＝＝＝ この定期カイゼン通信の目的 ＝＝＝＝＝＝＝＝
この定期カイゼン通信は、生産現場、物流現場で孤軍奮闘されている方へ、また、日本で中国のオペレーションを管理している方へ少しでもお役に立てればと思い、発行させていただいております。我々は、生産現場、物流現場向けの業務
カイゼンのためのシステムを製造販売しておりますが、システム導入に限らず皆様のご苦労、問題を解決する事を第一の仕事としております。
コストカイゼンを含めた様々なカイゼン事例がたくさん蓄積されています。その事例を皆さんでシェアすることが、最短距離での解決方法ではないかと思い、ニュースレターを発行しています。お問合わせや、お聞きになりたいことがあ
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