いつもお世話になっております。
一般社団法人 生産物流現場カイゼン研究会 中国支店の鳥枝です!
鳥枝のプロフィールについてはコチラをご覧下さい。
(
http://www.a-solsh.com/staff_details07.html)
清明節はいかがお過ごしでしたでしょうか。
春の暖かさを感じる日が多くなってまいりましたね。
近頃は日本へ帰任されるからご挨拶をいただいたり、後任の方がご挨拶に来ていただいたり、様々な方とお会いする機会が普段より多かったです。
桜のニュースを見ながら春は別れと始まりの季節という感覚は日系企業ならではかもしれないなぁと感じておりました。
春ということも関連してか、最近訪問するいくつかの企業では新たな社内活動(TPS、カイゼン、5S、品質向上など)を開始する話を伺います。
先日カイゼン指導のため訪問したある会社では新たな活動開始に向けて以下のような話をしておりました。
品質管理部長:「ある製品の不良の原因として設備周りの細かなホコリなどが原因となっている可能性があることがわかりました。」
a-Sol:「おぉ、そうなのですか。」
品質管理部長:「早速、対応するために新たな設備5S活動をするべく行動いたしました。」
a-Sol:「さすがは行動が早い。」
品質管理部長:「設備清掃のための要領書も作成済み、清掃場所によっては専門性が必要な箇所もあるため、作業員と技術員に担当を分けました」
a-Sol:「えっ?もう要領書もできたんですか?」
品質管理部長:「更に清掃の実施チェックと頻度を記載したチェックリストも作成し、要領書と合わせて掲示しています」
a-Sol:(さすがはスタッフが良く育っている現場だなぁ、行動も早く、抜け目もない)
「それでは新しい5S活動に協力いただく作業員など皆さんへも説明されたのですね?」
品質管理部長:「もちろんです!」
a-Sol:「素晴らしい!それでは、今回不良削減の対象となっている製品の不良の統計やグラフも既に現場に掲示されているんですよね?」
品質管理部長:「いえ…それは掲示していませんね。」
a-Sol:「それではきっと折角あなたが準備された活動もこのままでは続かないと思いますよ。」
品質管理部長:「どうしてでしょうか?」
a-Sol:「この新しい5S活動、きっと成果を上げる意義あるものになると思います。」
品質管理部長:「そう信じています。」
a-Sol:「しかし、実際に5S(清掃)を行う作業員の方はどんな気持ちでしょうか?」
品質管理部長:「…」
a-Sol:「もし、私が作業員だったら、心の中で面倒な作業が増えたな…と思ってしまいます。恐らく、1,2回実施するのを忘れるか、他の設備で5Sをやっていないのを見かけたら、きっと徐々にやらなくなってしまうと思います。」
品質管理部長:「うーん、そこはきちんと実施状況を確認すれば…」
a-Sol:「部長さんがあっという間に要領書やチェックリストを作成したのは本当に素晴らしいと思います。しかし、この目的ある活動を継続するためには、みんなの協力の結果が“見える”ようにし、不良の低減があるかないか?ほんの少しでも効果があるのか?確認し、共に喜んだり、更に知恵を絞ることが大切です。」
a-Sol:「上司からの命令というスタンスだけではなく、皆に協力をお願いし、協力した結果を“見える“ようにして共有することがこの活動を継続するためのポイントだと思います。」
品質管理部長:「了解しました、不良統計の掲示と定期的な報告をやってみます。」
a-Sol:「そうですね。今回ターゲットにしている不良は様々な要因が絡んでいる可能性が高いので、皆と協力しながら一つ一つ要因を潰していきましょう。」
※話をわかりやすくするため一部内容を脚色しております
この現場の品管部長さんはまじめで仕事も早く、朗らかで皆からも慕われています。
だからこそ、新しい活動を皆に協力をお願いすること、その代わり結果をきちんと報告し、皆にお願いした作業の効果を確認・共有という考えまでは達していなかったことがとても意外でした。
もちろん、普段はできているけども、仕事の忙しさが重なり推進ばかりに目がいってしまったのかもしれません。
このような時に管理監督者の方へ気づいて欲しい心得が1つあります。
管理監督者は「要求者」と「共感者」の両方の感覚を持たなければならない。
ということです。
管理監督者は部下を通じて結果を出すことが仕事です。だからこそチームを正しい方向へ導くために様々な指示を日々出していることでしょう。
管理監督者である時間が長くなれば長くなるほど、上司の指示は聞いて当たり前という感覚に陥ってしまうかもしれません。
しかし、指示を受ける部下も人間です。要求ばかりが続けば嫌気がさしてしまいます。
疲れもするし、元気の無い時もあります。生産が増えて残業続きなんて状況もあるかもしれません。
だからこそ、相手の状況や立場を理解した上で「どうやったら動いてくれるだろうか?」「どうやったら活動を継続してもらえるだろうか?」という相手に共感しようとする思考や姿勢が管理監督者に必要な心得なのです。
様々な現場で
・部下が言うことを聞かない
・ルールを作っても守らない
・新人がすぐに辞めてしまう
・期待していた部下が辞めてしまったという話を良く伺います。
恐らく上記の内容を耳にするだけで過去に辞めた部下など頭に顔が浮かぶ人がいるのではないでしょうか?
改めて「要求者」と「共感者」両方の観点を持って、その人と接することができているか(できていたか)考えてみてください。
また、御社の現場の管理監督者はこの心得を認識し、理解した上で部下と接することはできているでしょうか?
実はこの「要求者」と「共感者」の考え方はカイゼン塾の講義の中でも伝えている内容です。
現場カイゼン塾ではカイゼンの手法・様々な事例、品質管理、物流管理、管理監督者としての心得など現場カイゼン推進リーダー育成に必要な能力を総合的にトレーニングいたします。
人によっては「講義や講師とのやりとりを経て要求者と共感者の考え方を理解できたことが一番自分のためになった」と感想を残しております。
おかげさまで4月からの現場カイゼン塾は満員御礼となりました。
もし、どうにか滑り込みで入れないかなどのご相談がありましたらコッソリご連絡くださいね。
カイゼン塾紹介URL:
http://www.a-solsh.com/kaizenjuku_jitsumu2.php
(日文)
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(中文)
今週はここまでです。
また、来週の定期カイゼン通信をお楽しみに!
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会 中国支店
鳥枝 将光
==== この定期カイゼン通信の目的 ========
この定期カイゼン通信は、生産現場、物流現場で孤軍奮闘されている方へ、また、日本で中国のオペレーションを管理している方へ少しでもお役に立てればと思い、発行させていただいております。我々は、生産現場、物流現場向けの業務カイゼンのためのシステムを製造販売しておりますが、システム導入に限らず皆様のご苦労、問題を解決する事を第一の仕事としております。
コストカイゼンを含めた様々なカイゼン事例がたくさん蓄積されています。その事例を皆さんでシェアすることが、最短距離での解決方法ではないかと思い、ニュースレターを発行しています。お問合わせや、お聞きになりたいことがありましたら、このメールに直接返信して頂いて結構です。
当研究会では、しつこい売り込みは一切ないので、安心してお問い合わせ下さい。
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当研究会の仕事は、「現場で起こった問題をトヨタ生産方式(TPS)やITを活用して
解決し感謝される事」です。現場で困ったら、まずはご一報を!!
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