おはようございます!
カイゼン研究会の池田です。
本日はふと目にしたある記事から皆様に情報をお届けしようと思います。
さて突然ですがあなたに質問です。
2019年3月期のトヨタ決算の内訳はご存知ですか?
…
はい、以下が発表された通知です。
売上高:30兆2256億円(前期比2.9%増)
営業利益:2兆4675億円(前期比2.8%増)
(営業利益率:約8.2%)
もう今ではアメリカ市場も中国市場もかなり成熟してしまっているらしいですが、それでもダイハツと日野を合わせたグループ全体で1060万台(前期比1.5%増)。
正直多過ぎでどれくらいの物量なのかがあまりピンときませんが…
この中でも販売を牽引したのは中国のようで、前期比14%増の148万台ほどを販売したらしく、5/10までに日本国内メーカー6社が決算を発表したが営業増益はトヨタと三菱のみ、中でもトヨタのほぼ一人勝ちと言える数字をたたき出しました。
なんなら2020年3月期は中国が伸びて過去最高台数(1074万台)を更新する予定というからまぁ驚きです…
ただ皆様もご存知かと思いますが自動車業界を取り巻く環境は厳しくなる一方のようで、特に米中貿易摩擦の影響による関税増、材料価格の上昇、環境規制をクリアするためのコスト、などなどこれでもかというくらい色々と乗っかってきているようです。
そりゃこれだけ色々あれば売上が下がるのは当然、と普通なら考えそうですが、ここでさすがトヨタです。
カイゼンによりコストを下げ営業利益率8.2%というこの逆風をものともしない数字を確保しています。
特に2015〜2019年というこの4年間は「トヨタらしさ」
これを取り戻すべく、トヨタ生産方式(TPS)の推進やサプライヤーを巻き込んだ原価低減活動を進めたそうです。
売上が低い時に実施するカイゼンほどそこには大きな価値があり、利益を生み出せると私は思っています。
これを見るとさすがはトヨタだなと改めて感じざるを得ません。
ちなみにこの数年自動車業界でぽつぽつと耳にする『CASE』というキーワードはご存知ですか?
どうやらこの言葉は2016年のパリモーターショーにて、メルセデスベンツの会長を務めるディエターという人物が中長期戦略の発表中に用いたのに端を発しているらしいです。
意味はこんな感じ↓
Connected(接続性)
Autonomous(自動運転)
Shared & Services(共有)
Electric(電動化)
これら4つの単語の頭文字を取って並べたのが『CASE』というわけです。
このCASEへの対応にトヨタは今力をかなり入れているようです。
と言いますか、自動車業界全体がこのCASEへの対応に力を注ぐのがすでにトレンドなのだと思います。
このCASEの中でも特にS(Share)という部分については、この数年で徐々に浸透してきたのではないかと思います。
車というのは「所有」する、というのが一般的な考え方かと思いますが、最近ではカーシェアリングやUberなど、所有していなくても共有することでそれを使うことができるような仕組みが構築され浸透してきています。
Airbnbも家を共有しているわけです。
トヨタもこのCASEへ対応する一環で、ソフトバンクやウーバーテクノロジーズなどと提携をしているようです。
また8%を超える営業利益率は株主還元だけではなく、研究開発費や設備投資などにそれぞれ1兆円を超える額が充てられており、この額からも今後の活躍がまだまだ期待できます。
と、ここまででは近年厳しくなる自動車業界においてもトヨタは頑張っている、すごいな、という感想しか出てきそうにないのですが、本日お伝えしたい内容はここではありません。
本日あなたにお伝えしたいのは、これだけ波に乗っているトヨタは一体何に恐れているのか?
という点です。
あなたには分かりますか?
テスラモーターですか?
確かにイーロンマスク率いるテスラモーターは高級電気自動車として殴り込みをかけ、最近は手の届きそうな価格帯の自動車も出そうとしているようですがここではありません。
じゃあ中国系の自動車会社?
あとは業界を飛び越えてどこかの会社?
違うんです。
トヨタが恐れているもの
戦うべき相手
それは
「社内の慢心」
だそうです。
どうでしょう
あなたはこれを聞いてどう思われましたか?
敵は会社ではなく、社内にいると考えているのだそうです。
口だけじゃないの?
いえ、実際にこの敵と戦っているのです。
どうやら今年の春闘では賞与の回答は夏しかでず、冬については継続協議になったよう。
理由は経営側による「トヨタの置かれている状況についての認識の甘さ」の指摘。
普通なら満額支給されてもおかしくない程の業績をたたき出しておいてまさかのちょっと待って。
「この業績なら満額回答だろう」
という常識や慣例が慢心を生むと考えているため、今回のような決断をしたようです。
もしかしたらこれを読んでいる方の中には、トヨタは遠い存在とか雲の上の存在だとか思い、戦っている相手が最初から違うよ、とか思っている人もいるかもしれないですが、違うのです。
規模はどうであれ、トヨタだっていち会社です。
そんな彼らは最も身近な存在である社員、いえその社員の慢心と日々戦っているのです。
これは人を宝のごとく大切にする風土のトヨタだから言えることなのかもしれません。
人財を大切にする、というのはただ甘やかすわけではない。
共に成長しようとするからこそ、この慢心と戦うという発言がでるのだ。
そう改めて感じさせられた一言を本日はご紹介させて頂きました。
もしもこの言葉が心に染みた方、何か思う所があった方などは人財の育成に対してアンテナが高い方なのかもしれません。
そんな方にはこの情報がお役に立てるかもしれません。
https://a.k3r.jp/a_sol/37137B18240D80
本日も最後まで読んで頂きありがとうございました!!
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会
現場カイゼン診断士 池田 竜貴
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