おはようございます。
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会 中国支店の鳥枝です。
https://a.k3r.jp/a_sol/37137B45367H9
ついに2020年の幕が明けましたね!
今年もかわらずよろしくお願いいたします。
さて、今週の現場カイゼンブログのテーマは
減産になった時にすることです。
です。
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忙しい方のために先に結論を述べると…
減産になった時にどんなことをするでしょうか?
どうしても時間が空いてしまうので
-社内教育
-2S
などから手をつけるのはあるあるですよね。
しかし、生産のトレンドが減産という踊り場に入った場合に
もう一つ試す価値のあることがあります。
それが
寄せ止め
です。
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今年1発目の私からのカイゼン通信のテーマは
減産になった時にすることです。
なんだか
「縁起でもない…」
と、思われてしまうかもしれませんが
現実問題として、周りで受注が減ってきている…
といったことは耳にしているはずです。
(すでにあなたがモロに減産を喰らっている可能性もありますが…)
そんな時に、鉄板で手をつける事としては
-在庫低減や死在の一掃
-空いた時間を使ったスタッフ教育
-現場の2S
などがありますよね。
しかし、長い停滞に入ると…
「もう、やることない…」
「結局、生産が増えて忙しくならなければスタッフの士気も上がらない…」
なんてことになりがちです。
そんな時に試してもらいたいのが"寄せ止め"です。
先に言葉の定義を紹介すると
寄せ止めとは:
同等・同仕様・同分類等の設備・ラインが複数存在する場合、中長期で各設備・ラインの負荷を予想し、稼動設備・ラインが一定以上の稼動率(80%以上)が確保できるよう、生産品を稼動設備・ラインに引当変更(「寄せる」)し、余った設備やラインを「止め」て、転用等でスペース等を含め有効活用すること。設備・ライン・スペース・人の効率的な運用と結果の確認が可能となる。
日本実業出版社 トヨタ語の事典 より引用
この説明でピンときたとしたら素晴らしいのですが、これだけじゃ
「よーわからん!」
となりがちなので、簡単な例で図解してみます。
上記のような生産ラインがあったとします。
LineA: 製品Aを製造 / 稼働率45%
LineB: 製品Bを製造 / 稼働率40% とします。
※可動率ではなく、定時に対する稼働率で考える点がポイントです。
このラインを寄せ止めする場合、下記のようになります。
LineA:LineAに製品A+Bを集約し稼働率を上げる。
LineB:停止ラインとして、保全、試作、LineAの効率化の練習台として段取りがえをする。
長期でラインが不要になるのであれば、設備を移動してスペース確保や売却を検討。
※混流生産ではなく単純に製品A+製造後に段取りがえをして、製品Bを生産するだんご生産と考えてください。
(混流/平準化生産までできるレベルなら止めませんが…)
このように、あえてラインの余裕をなくして、人員や設備負荷(稼働率)を上げる。
空いた設備は保全などに充てて、人員はLineAの稼働率向上のための段取り替えカイゼンをチームでトライさせる。
こうすることで、
最少の設備・人員で実践的な研修をする機会を意図的につくることができます。
とても乱暴な言い方をすると
「ヒマなら、一緒にカイゼンしようぜ!」
となるような状況を作っていくといったイメージです。
経営的に見ても2ライン動かしていた時よりも、
必要人員、必要な仕掛かり在庫や電力といった経費も下がるので効率的です。
現場カイゼン組も新しいカイゼンの課題ができますし、
保全組も
「よっしゃオーバーホールするか!ついでに定期点検の動画マニュアルでもつくるか!」
と、生産が落ち着いてできた時間を有効的に使うことができます。
今回の話がいつか役に立つヒントとなれば幸いです。
あなたの現場がもっと良くなることを応援しています。
PS.
ちなみに…
過去の記事でも触れたことがありますが、トヨタ生産方式の父大野さんはこんな言葉を残しています。
(当時)かつてない急激な減産時代に直面して…
大野耐一氏:
量が伸びている時にカイゼンできる工長は100人以上いる
量が減ってくる中でカイゼンできるのはその内の3人くらいだろう…
減産時の対応力ほど、本当の現場の底力が求められる。
と、言わんばかりの言葉ですよね。
PPS
ちなみにこの記事は私が2019年03月に執筆したものです。
減産でも利益を確保できる現場になるために。
https://a.k3r.jp/a_sol/37137B45367E20
参考まで。
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会 中国支店
現場カイゼン診断士 鳥枝 将光
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