フリーランスとしてHRP(ヒューマンリソースパートナー)日中異文化経営コンサルタントして活動している金です。
プロフィール
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■新入社員のプレゼンテーション
「いろいろ試行錯誤がありましたが、やっと通常のプレゼンが出来るようになりました。」総経理は満足そうな表情で私に話し始めました。訪問したその会社では新入社員が総経理を含む経営陣に対して入社後数回にわたり学んだことを発表する場を設けていました。当初時間制限を設けていましたが、発表の形式は自由にしていました。総経理は当時を振り返ります。「最初は混乱の極みでした。時間制限を設けているのに極端に短かったり、長かったり。文字びっしりの原稿を渡されて読むだけの社員もいたし、中には仕事の話から派生し政治的な話を延々と話す社員もいました(笑)」「私は当初自由に発表して欲しいと思い時間制限以外は発表の内容や形式にはこだわっていませんでした。自由に発表させる事によってどういう内容をどのようにプレゼンしてくれるのか見てみたいという興味もありました。ただ私の頭の中ではプレゼン形式はPPT(パワーポイント)が当たり前だという感覚でした」
■形式にこだわることによって状況は悪化
プレゼンを振り返り、「自由に発表してほしい」ということが、本質である「学んだことを発表する」という趣旨とあまりにもかけ離れている。プレゼンスキルがあまりにも乏しいと考え、総経理は時間制限以外のルールを決めていきます。
発表は必ずPPTを使うこと。枚数は5枚。課題と成果を必ず記入すること。また課題解決のフローとポイントを必ず記入すること等々新たに決めたルールは10以上に及びました。総経理はこのルールは新入社員の成長につながると同時にプレゼンスキルの向上にも役立つはずだと期待していました。
結果は期待を裏切り、文字びっしりのPPTをただひたすら棒読みするというものでした。当初のプレゼン内容とは少しずれていたが少なくとも「これは役に立った」「先輩に教えてもらった時は嬉しかった」「自分には力が足りない」と言った気持ちが入っていたそうです。
プレゼンスキル向上のためにはPPTはツールとしては外せない。しかし新入社員の感情を押し殺してしまうのは本意ではない。悩んだ挙句、総経理は1人の新入社員にヒアリングをします。新入社員は総経理にこう言ったそうです。「総経理、あれこれルールで縛るのは大事だと思いますがPPTで学んだことや感じたことをどう表現すればいいのかがわかりません。」総経理は目からうろこが落ちる思いだったと言います。
■知っているはず、分かっているはずという思い込み
「PPTはプレゼンツールとして使いこなして当たり前」という形式的な常識にこだわっていたことに気づいたと言います。発表の場であるプレゼンテーションで新入社員はルールやツールに縛られて本来の成果や感情を表現できなくなっていたのです。
総経理は、その後新入社員に自ら勉強会を行います。プレゼンの本質は「相手に伝えること」だと丁寧に伝えました。本質として「学んだことを伝える」ということは大事。プレゼンスキルとしてのPPTも大事と考えた総経理はPPTのスキルではなく使い方について最も力を入れて教えたそうです。
図解が何故必要なのか?考え抜いたことをどうシンプルに表現するのか?何故ワードではなくPPTを使うのか?総経理自身の振り返りにもなったと言います。その後、文字びっしりのPPTはなくなった変わりに音声や動画が増えたそうですが総経理は「金さん、今では新入社員がPPTを使いこなすようになり、何よりもプレゼンに表情が出てきました。本質も伝わっています」と笑顔で答えられました。
知っていて当たり前。使いこなせて当然。分かっているはず。上記のプレゼン以外においてもビジネスの現場における思い込みが本質とかけ離れたところで知らず知らずのうちにずれてしまっているのではないか?そんなことを総経理との会話の中で改めて考えていました。
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