おはようございます。
カイゼン研究会(a-Sol上海) です。
海外駐在ニュースでは
ちょっと気になる中国・東南アジアの時事ニュースをお届けします。
(現地社員との話のネタに使っていただければ嬉しいです。)
中国の
自動運転ソフトウェア開発企業
モメンタ(momenta)が
香港での上場準備に入るということが
大々的に報道されニュースになりました。
GM、メルセデス、トヨタ、ボッシュという
世界の大企業から
出資を受けてきた会社なので
注目を集めています。
でも
この自動運転において
企業の提携、出資、
いろんな企業が
次から次へと出てくるニュースはあるけど
(日本でも今月ティアフォーという会社が上場します。)
今どうなっているのかよくわからない
というのが正直なところです。。
ひと口に「自動運転」と言っても
企業によってやってることが
かなり違います。
大まかに整理すると
(1)自動運転サービス
(2)自動運転ソフト提供
(3)自動車+ソフトのセット
(4)ソフトの計算基盤
となっていて
(1)は無人タクシーや無人トラックによる
サービスの提供で
Googleから出てきたWaymoや
トヨタなども出資しているPony.ai、
また前大規模停止が問題なった
百度(baudu)などもこの領域になります。
何が違うかというと
最初から無人走行でのサービスを目指している
というところが違います。
大まかに言うと
無人タクシー会社を目指しているイメージで
特定地域での実験や
サービス提供を通して
無人での自動運転開発に注力しています。
すでに
限定地域でサービス開始を
している企業も多いですが
例えば
アメリカのWaymoだと
一般的な配車アプリ(Uber)などよりも
10%ほど価格が高いそうです。。。
中国では
一般のタクシーとほぼ同じ価格になっています。
運転手がいない分安くなるのかと思いきや
まだ、固定費やメンテナンスが重く
規模も少ないことが影響し
価格のメリットは出てきていない段階です。
(2)のソフト提供との大きな違いで言うと
(2)のタイプの企業は
完全自動運転ではない
レベル2、運転手がいる状態でのアシストや
駐車のサポートの開発はしておらず
あくまでレベル4の完全自動に特化している
という部分です。
今回ニュースになった
モメンタという企業は
(2)のソフト提供タイプの企業で
すでに
中国企業だけでなく
アメリカ、ドイツ、日本企業向けに
レベル2のソフトを提供して
稼いでいるというのが特徴です。
ここの企業の狙いは
まず各メーカーにソフトを搭載し
走行データを大規模に取集したうえで
レベル4の開発に活用する。
という部分が(1)とはかなり違います。
その方が
普及するのが早いんじゃないか?
と思えるのですが
一長一短あります。
データを取集するには
良いのですが
レベル2のソフトは中国では
かなり低価格の車にも搭載されており
たくさんのメーカーとの価格交渉
メーカーごとのカスタマイズや
各お客様メーカーごとに
かなりコストをかけて
調整をしないと搭載してもらえません。
自動運転では
Windowsのように
同じソフトを提供し
各メーカーが使うという訳ではなく
各メーカーの制御システムとの
統合が必要になってくるので
車内のほとんどのソフト部分を
メーカー側が握っている自動車では
自動運転用のソフトウェアとの
統合のために、各社との協業、開発が
実装には不可欠になってきます。
(3)はテスラのように
すべてを自社開発で行うというものですが
スマートフォンで言うところのiPhoneのような
戦略です。
これもリスクがあり
GMは自社開発に多額な投資をしましたが
途中で断念しました。。
(4)はそのソフトウェアは支える
計算基盤の提供(NVIDIAなど)の
プレイヤーになってきます。
自動運転企業の目指しているものや
どう開発を進めるかで
これだけの違いがあるうえに
各国の規制もあります。
モメンタが中国で
たくさんデータを取れたからと言って
規制によって、海外の別の市場では活かせない
ということも起こります。
なので
グーグルのandroidとiphoneの戦いや
PCにおけるWindows OSのように
1つの競争力のあるソフトウェアが
各国メーカーの自動車に
標準搭載されて
大勝ちするという
今までのソフトウェアの歴史とは
かなり違う流れになりそうです。
・各国の法律が違う
・交通データが各国・地域で違いが大きい
・そのため、ある地域でうまくいったソフトウェアを転用しにくい
というPCやスマートフォンには
なかった大きな問題があるので
どこかの自動運転ソフトウェアが
独占的になるというよりかは
鉄道業界のように
各地域、都市において
あるソフトウェア企業とメーカーが
強いというような
国・地域ごとに
強い企業が違う構図になりやすいのだと思います。
また
レベル4の普及で言うと
トラックや特定の産業輸送のみに
特化している企業もあり
(Pony.aiは既に北京天津間でかなりの実績がある)
港間、鉱山、工場など
固定の輸送路線のところから
まずは利益が出て普及していくことが考えられます。
スマートフォンやPCと同じ歴史ではなく
コンテナ輸送の発達
鉄道の普及に似た歴史を
たどりそうな気がします。
でも
どのようなシナリオになっても
(4)のプレイヤーは食いっぱぐれがなさそうです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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