おはようございます。
カイゼン研究会(a-Sol上海) です。
海外駐在ニュースでは
ちょっと気になる中国・東南アジアの時事ニュースをお届けします。
(現地社員との話のネタに使っていただければ嬉しいです。)
6月に
上海証券取引所が新しい指針を発表しました。
科創板におけるAI企業の上場制度についてです。
(科創板については中国の株式市場について過去コラムをご参考。→https://note.com/like_fish4618/n/nf6a079a1370c)
その内容は
生成AI・大規模AIモデル企業が、
まだ十分な売上や利益を出していなくても、
条件を満たせば科創板に上場しやすくする
という制度です。
しかし、
この制度にはかなり葛藤があります。
中国政府としては
AI企業を上場させて
より大きな資金を集中させる
ということが目的なのですが
一方で
AIというだけでお金が集まり
バブルになってしまうことは
何としても避けたいと思っています。
(アメリカでのドットコムバブルのような現象)
そのため
この発表された制度には
追加条件があり
「自社技術のAIであること。」
「実際に自社AI製品が公開され
一定規模以上の利用がされていること。」
この審査を課すことになりました。
どういうことかと言うと
他社のAIの技術を既存のアプリに活用しただけ。
(日本で言うところのchatGPTを活用した英会話アプリやカスタマーサポートなど)
というの企業は禁止し
自社研究、自社開発のみ
尚且つ
それがすでに
多くの人使われているという
かなり厳しい条件なのです。
AI企業を国家戦略として育てたいが
データセンター
研究開発
モデル訓練など
初期投資の大きさ
黒字までの時間の長さ
が重く
国内の銀行やベンチャーキャピタルだけでは
資金が足りない
だから上場しやすくして
市場から調達して戦略的に育成したい。
だけど
玉石混合で、バブルを招くのでなく
すでにある程度の規模まで
育っている企業のみに制限する。
という
ベンチャー企業をたくさん育てたいわけではない
ということが分かります。
(アメリカの方法と真逆)
アリババ系、テンセント系
百度系、Douyin系など
大手傘下の自社AI開発企業が揃っている
中国だからこそクリアできる企業数が確保される
制度であり、
日本に当てはめると
ほとんど該当する企業は無いということになります。
この上場制度は
やはり中国ならではで
市場の方向性をかなりコントロールしています。
AI企業専用の上場コースを
設定したということ、がまずすごくて
日本でもし、
これをしたらかなり叩かれます。
(不平等、特別待遇だと。)
そこに加えて
規模の制限まで設けて
すでに強い企業をもっと伸ばすために
国ではなく
市場のお金を誘導しているというイメージです。
ちなみに、
これは大規模な話ですが
身近なところでは
AIを使った書類偽装がニュースになっています。笑
医療診断書を偽装し
飲食店にクレームをつけて
お金をもらうということが多発しています。
その店長が
他の飲食店店長にその話をしたところ
「俺の店も同じようなことがあった。。」
となり
書類を見ると
日付以外が同じフォーマットで
名前も同じだったため発覚したようで
むしろ
その偶然の会話がなかったら
気付かなかったということです。
他にも、
予約困難なレストランに対し
「19時に予約しました。」
という
AIによる誤った回答を信じ込み
予約時間にレストランに行き
店員と喧嘩になった人が出てくるなど
利用者のリテラシーの低さによる
問題も起こっています。。
マクロでのAI産業政策は
大掛かりに進んでいますが
利用者側の目が
追い付いていない
すべて信じてしまう
そんな原因で起こる事件が
この1年でかなり増えており
これからも増えていきそうな印象です。
本日の海外駐在ニュースはここまでです。
ありがとうございました。
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