おはようございます。
カイゼン研究会(a-Sol上海)です。
海外駐在ニュースでは
ちょっと気になる中国・東南アジアの時事ニュースをお届けします。
(現地社員との話のネタに使っていただければ嬉しいです。)
中国で
2026年度の大学等卒業予定見込みが
1270万人と過去最高になることが
ニュースになりました。
中国では日本と違い
統計では4年制大学だけでなく
高等職業学校や、大学院生なども含んでいますが
進学率がすでに60%を超えているそうです。
日本では
4年制大学の進学率が現在約58%ですが
増加するスピードがまったく違っています。
2001年時点で
卒業者は約100万人でしたが
進学率は約12%
2014年で約720万人
そして
今年は1270万人
(進学率は約60%)
と
猛スピードで高等教育を受けた人が増えています。
日本は2000年時点で
約40%に達していたことを考えると
この増加スピードが、
他国に比べて突出していることが分かります。
(タイは45%くらいで停滞)
2000年くらいから
中国の政策で高等教育を増やす
大学の入学枠の拡大、大学の増加を
かなり進めていたことが背景にありますが
進学率、大卒が増えるスピードに
雇用が追い付いていないというのが
直近で大きな課題としてあります。
単純に景気が悪く
求人が少ないというわけではなく
職業を限定しなければ
求人自体は、求職者より多いのですが
大卒者が期待している職業
ホワイトカラーとしての
国営企業、IT、金融といった求人が
足りていない、
だけど
大学まで卒業したのに
そのスキルが活かせない職業に
つきたくないというギャップが問題です。
この就職や失業率というのは
政府にとっても重要なKPIですが
大学が
その数値に責任を持っているというのが
日本との大きな違いとしてあります。
求人を集めてきて
卒業予定だけどまだ仕事が決まっていない人を
フォローしたり、仕事を紹介するというのを
行政と大学が一体となって進めていたり
地方や農村部での教師職など
大卒の人が抵抗を持たないような雇用枠を
政府も増やして、そこを紹介したり
市場でのマッチングというより
人材配置に近い政策も最近では
取られるようになっています。
90年代以前の中国では
大卒が少なかったこともあり
職業配置が決まっており、
自分で選ぶというよりは
大学、国が準備した役職・仕事にそのままつく。
というような仕組みが強かったですが
その後、
2000年代には市場に任せるようになり
昨今はそれが機能しないため
再度、受け入れ側の増加など
てこ入れしているというような状況に見えます。
ですが、
中国全体で見ると
人口減少問題が取り上げられており
このような状況もましになるのではないか?
(日本では人手不足で売り手市場になっている)
となりそうなのですが
まだ10年くらいは
供給側(大卒人数)が
減るということはなさそうというのが、
今の人口ピラミッドから見えてきます。
ざっくり10年区切りで見ると
現在、人口の多い世代で言うと
50代が2.3億人
30代が2.2億人
40代が1.9億人
と、
このへんがボリュームゾーンなのですが
実は
20代も1.6億人
10代は1.7億人
となっており
この世代以降から
急激に減っていくことが予想されています。
現状本格的に減少しているのは
0~9歳であり
1.2億人で全人口に占める比率は9%です。
(日本でこの世代の比率は7%)
だから
まだ働く人が減るという段階ではなく
子供が少なくなっているというのが
中国の今です。
今後の課題は
直近、2030年くらいまででは
幼稚園や小学校、子供用品の市場が
今までと比較すると急激に小さくなります。
2030年代で見ると
60歳以上が4億人を超えるので
退職年齢の引き上げや
年金の財政をどう変えていくか?
介護や医療の人材不足が
大きな課題になりますが
そのまま有効な対策ができないまま行くと
本当の問題は
2040年代に一気に起こります。
社会保障の負担が
目に見えて増えるのがこの年代で
現状の5人で1人を支えるという状態から
2.5人で1人の高齢者を支える
というような負担構造に変わってきます。
高齢者の増加で
消費スタイルも変わるため
今までのように
住宅や自動車、娯楽の消費が伸びていかなくなり
特に土地開発やインフラ投資が大きな要素を占めていた
財政が回らなくなってきます。
収入は増えないのに、高齢者を守るための支出は
増えるという状況です。
2050年代になると
労働力が本格的に不足してきます。
労働年齢人口が、現状の9.5億人から
7.5億人にまで減り
安い労働力でのサービス維持ができず
労働集約型の製造などは
より厳しくなりますし、
社会保障だけでなく
1人当たりの
社会インフラを維持するコストが
大幅に上がってきます。
中国は大きいので
エリアによって、
こういった課題が
大きくなるスピードに時間差があるのですが
高齢化と同じように
沿海部からまず起こっていくことになります。
ここまで見ていると
何か暗い未来のように感じてしまいますが
ちょっと驚くのは
こんな暗い予想してきましたが
2040年代に
中国で予想されている課題に
今の日本では
既に突入しているということです。
大まかに
人口動態で比較すると
日本は中国の
だいたい15年~20年の先を行っています。
よくニュースで言われている
当たり前の結論になってしまうのですが
あらためて
中国の人口データを見ていると
逆に日本がどうなるのだろうと
考えてしまうことになりました。。
本日の海外駐在ニュースはここまでです。
ありがとうございました。
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