おはようございます。
カイゼン研究会(a-Sol上海)です。
海外駐在ニュースでは
ちょっと気になる中国・東南アジアの時事ニュースをお届けします。
(現地社員との話のネタに使っていただければ嬉しいです。)
2026年5月1日から
アフリカすべての国から
中国への輸入関税が0%になったことが
ニュースになりました。
アフリカ地域には
全部で54か国ありますがそのうち
1か国(エスワティニ(旧スワジランド))を除く
53か国に対してです。
→この1か国は中国と国交がないため。
中国とアフリカの関係は
以前は日本でもかなり報道されていましたが
最近はかなり減ったように感じます。
・インフラ投資の金額がいくらだ
・アフリカ市場での中国の存在感がすごい
などなど
かなり脅威論のような報道がされていましたが
最近減っている理由としては
以前に比べ
中国の対アフリカ融資額が減少しているからです。
ピークの
2015年は288億ドルあった融資が
2024年には21億ドルにまで減少しています。
中国の対アフリカに関しては
中国の経済状況に合わせ
対応が変わってきており
70年代の
タンザニア・ザンビア鉄道建設への融資や
2万人の中国人労働者の派遣などが
印象的ですが
2000年代を通しても
インフラ開発(鉄道、道路、港、エネルギー)での
巨額支援が進んでいました。
アンゴラが代表的ですが
政府への借款で開発を行い
資源(石油・鉱物)での返済を行うというスタイルが
多く見られました。
日本の東南アジアなどに対する
ODAとも内容は似ていて
ODAでのインフラ投資
民間企業での生産拠点づくり
民間企業の生産ネットワークができる
という長期間に及ぶ流れでしたが
中国の対アフリカ支援で
異なる部分は
国営企業による
国家プロジェクトとしての
インフラ開発がメインであり
最終的に
民間企業につながるというよりは
あくまで
国営企業による資源開発という側面が強いです。
しかし、
2000年代、2010年代は
鉄道、発電、石油開発、鉱山開発
道路と大きな開発をしてきたのですが
開発はしたが
想定していた需要より少ない
アフリカ各国の返済負担が大きい
現地産業の活性化につながっていないなど
インフラ開発という巨額な融資による効果が
なかなか見えないうえに、批判も出ているため
国としてのプロジェクト、融資は
2020年代~大幅に減って
民間の小型案件に変化してきています。
今まではこのような融資、
お金を貸して自国のサービスやモノを売る
という関わりでしたが
今回の関税0%というのは
買い手としての中国市場の開放を示し
貿易相手、同じ経済圏としての
関係づくりという意味合いが多いです。
背景には
アフリカ各国は
中国の低価格製品が輸入されることで
貿易赤字がこの20年間ずっと続いているという不満もありました。
(ナイジェリアの繊維産業が打撃を受けるなどの問題)
実際、今でもアフリカ各国は
中国に対しての関税は以前と変わらずあります。
この開発援助から
友好的な市場開放への変化は
融資でなく
アフリカ国内産業の育成のために
やっていますというシグナルでもあります。
(債務問題と貿易問題を解決する気があるという意思表示)
それに加えて
2020年代以降は
保護主義的なブロック経済になってきているので
それとは逆の行動をとることで
アメリカとは違う経済圏、通商圏を
作っていくという狙いもあります。
ちなみに
関税が0%になって
すぐにアフリカ各国の製品が伸びるわけではなく
まずは
すでに輸出商品として強い
コーヒー豆やカカオ、香辛料などは
恩恵を受けると思いますが
供給能力やコールドチェーンが十分でない
産業や農産物はまだ時間を要します。
一方で
今までは資源・原材料のまま輸出していた
鉱物などは、この関税撤廃を機に
中国企業の民間投資が進み
アフリカ内での
加工や生産網の開発が進むかもしれません。
本日の海外駐在ニュースはここまでです。
ありがとうございました。
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