おはようございます。
カイゼン研究会です。
海外駐在ニュースでは
ちょっと気になる中国・東南アジアの時事ニュースをお届けします。
(現地社員との話のネタに使っていただければ嬉しいです。)
中国では誰もが知っている
米菓子のNo.1メーカー
「旺旺集団」の業績悪化が
大ニュースになっています。
(ワンワンと読みます。)
どこか懐かしい
男の子のキャラクター
「旺仔」は中国のスーパーやコンビニで
一度は目にしたことがあると思います。
https://wantwant.co.jp/company/wantwant_iwatsuka/wantwant_iwatsuka.html
(旺旺集団の日本HP)
主に
米菓子、
おかきやせんべいだけでなく
日本で言うところの
ハッピーターンのようなお菓子や
飲料を生産しています。
台湾の企業なのですが
商品は知っているけど
中国企業だと思い込んでいる人も
たくさんいるくらい
中国で成功し、根付いている企業です。
80年代、90年代生まれの中国人からすると
子供時代の思い出がよみがえるような
愛着のある企業であり
今回
2026年四半期の決算で
・売上が前年比6%減
・純利益が前年比38%減
だったことを受け
創業者である蔡さんが
社員に
「経営危機」であるという
手紙を出したことが
大々的に報じられました。
2025年度の売上は
244億元で前年比3.8%増
と、
売上は伸びていたことから
すぐに経営危機だということでは
ないのですが
国民からしても
思い入れのある企業なので
「こういう味にすべきだ!」
「なくならないで欲しい」
など
過剰反応と
拡散がつながり
大きなニュースになってしまった
という側面があります。
この旺旺という企業は
日本との関係が非常に深く
1980年代までは
台湾で
水産加工(缶詰工場)として
経営されていました。
日本へイカの仕入れに来た
社長の蔡さんが
日本の米菓子メーカー
「岩塚製菓」のおかきを食べ
「これを台湾で売りたい!」
と、ひとめぼれしたことから
この2社の関係が始まります。
当時は
岩塚製菓の方が
大きな企業だったのですが
よくわからない台湾の青年が
本社のある新潟に来て
「この米菓子を台湾で作りたい。
作り方を教えて欲しい。」
という話を持ち掛けましたが
もちろん、門前払いされます。
そこから
蔡さんは
3年をかけて
岩塚製菓の社長を口説き
・日本の技術員を使うこと
・日本の設備を使うこと
・材料も岩塚と全く同じものを使うこと
など
当時の蔡さんからすると厳しい条件を
すべて受け入れ
岩塚製菓からの技術提携関係が始まります。
日本からの設備導入
技術指導をしながら
台湾で生産を開始した後は
「旺仔」というキャラクターと共に大成功を収めました。
それから
1992年に中国へ進出する際に
この技術協力の恩から
岩塚製菓に株を持ってもらうことになります。
進出後も快進撃を続け
売上4000億円企業にまで
成長し、
岩塚製菓とは比べ物にならない
規模の企業になってしまうのですが
関係は今でも続いており
社史の中でも「旺旺の父」と呼ばれています。
https://wantwant.co.jp/company/wantwant_iwatsuka/wantwant_iwatsuka.html
中国で
あまりに成功し
大きくなりすぎたので
一時期
岩塚製菓の総資産において
約86%が旺旺の株が占めるという状態にまでなりました。
よくある
技術を盗まれ裏切られた。。
差がついて強大なライバル企業になった。。
とはならず、
蔡会長はずっと岩塚製菓への恩を重視し
立場や規模が変わる中でも、
変わらずに良好な協力関係が続いています。
(すごく心温まる話です。)
話がそれましたが
今回業績が良くない理由は
他社と共通しており
売上は横ばいだけど
利益率が下がっている。
売るために
値下げや販促費用でカバーしている
ということがあります。
他の食品メーカーも
今それで苦しんでおり
今までは
強いブランド
全国の店舗流通網を押さえる
そして大量に売る
というので
成功してきた企業が
ECなどの登場で
もともとの強みだった
実店舗の流通網や店舗数が
あまり活きなくなってきた背景があります。
流通チャネルを握っている
ECプラットフォームや
小売り企業が強くなり
値下げを強いられる
利益率が下がるということが起きています。
しかし
旺旺では
新たなヒット商品が生まれていないという
問題があり
80年代、90年代は
先ほど言ったハッピーターンのような商品や
真っ赤なデザインの甘い牛乳
「旺仔牛乳」など
そのイチ商品で
何十億元も稼ぐブランドになっていたのですが
それ以降
新しい新定番が生まれていません。
(90年代の定番商品が今も稼いでいる)
この新しい流通チャネルへの対応と
新定番の生み出しや
伝統ブランドのモデルチェンジ
この2つが
旺旺集団の復活には欠かせません。
P.S
皆さんコメント、ご感想ありがとうございます。
中国での失敗談について、大変面白く読ませていただきました!
2度目の駐在の方は、以前との変わった部分と変わらない部分の話、大変興味深くおもしろかったです。
また、いつでもメールくださいね。
P.S
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